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食品中の食品添加物

食品添加物

食品添加物には保存料、甘味料、着色料、香料等があり、食品の品質保持等を目的に使用され、食品衛生法においては次のように定義されています。

食品衛生法第4条第2項
  この法律で添加物とは、食品の製造の過程において又は食品の加工若しくは保存の目的で、食品に添加、混和、浸潤その他の方法によって使用する物をいう。

食品添加物には、過剰摂取により健康への影響のおそれがないように食品添加物の品目によって用いることができる食品が区別され、食品の種類によって使用できる量が食品衛生法によって定められています。

原則として食品に使用した添加物は、すべて表示することが義務づけられ、物質名を記載し必要に応じて用途名も併記が必要です。ただし、食品に残存しないもの等については、表示が免除されています。

食品添加物の試験について

  • 食品中の食品添加物
    食品添加物は使用できる量と使用できる食品が決められています。目的に沿った使用がされているかを確認するための試験です。
  • 食品添加物規格試験
    食品添加物が食品衛生法で規定している規格を満たしているかを確認するために行われる試験です。
    加工デンプンなど

おもな食品添加物の用途(一例)

添加物用途 食品添加物例 食品例(基準値) 備考
保存料 安息香酸
ソルビン酸
清涼飲料水(0.60g/kg)
佃煮、たくあん漬(1.0g/kg)
 
酸化防止剤 BHA
BHT
魚介冷凍食品(1g/kg)
油脂(0.2g/kg)
BHA及びBHAを併用する場合は合計量が( )とする
漂白剤 二酸化硫黄 かんぴょう(5.0g/kg)
果実酒(0.35g/kg)
二酸化硫黄としての最大残存量
発色剤 亜硝酸ナトリウム 食肉製品(0.070g/kg)
いくら(0.0050g/kg)
亜硝酸根としての最大残存量
甘味料 サッカリンナトリウム 粉末清涼飲料水(1.5g/kg)
しょう油(0.50g/kg)
最大残存量
乳化剤 ステアロイル乳酸カルシウム 生菓子(6.0g/kg)
スポンジケーキ(5.5g/kg)
 

第9版食品添加物公定書微生物限度試験

「食品添加物公定書」は食品衛生法第21条の規定に基づき、食品添加物の規格及び基準を収載したものです。平成29年11月30日に食品、添加物等の規格基準(昭和34年厚生省告示第370号)の一部が改正され、併せて食品添加物公定書も平成19年に公表された第8版から約10年ぶりに改正され、第9版となりました。

第9版では、第8版以降に設定された食品添加物の規格及び基準を収載するとともに、一般試験法や成分規格の見直し、既存添加物の規格の設定、記載方法の改良が行われました。

第8版の微生物限度試験法は日本薬局方とほぼ同様の内容でしたが、第9版では国際的な整合性を考慮し、JECFA(FAO/WHO合同食品添加物専門家会議)との整合を図る観点から試験法が定められ、酵素では生菌数、大腸菌及びサルモネラの3項目、増粘安定剤では生菌数、真菌数、大腸菌又は大腸菌群及びサルモネラの4項目が設定されました。また、増粘安定剤においては従来必要とされていた「試験法の適合性試験(第8版での発育阻止物質の確認試験)」が不要となりました。

当研究所では、第9版食品添加物公定書微生物限度試験を受託しております。試験に関するご質問やご要望等、どうぞお気軽にお問い合わせください。

添加物 微生物規格項目 試験法の
適合性試験
酵素 生菌数 必要
大腸菌
サルモネラ
増粘安定剤 生菌数 不要
真菌数
大腸菌または大腸菌群
サルモネラ

※初回の試験時のみ必要となります。(2018年11月から一部料金の値下げを行いました。)

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